水とダイアモンド
サルでもわかる経済学の講義です
経済学で物の値段を決める説明に「水とダイヤモンド」のパラドックス(逆説)がよく使われます
「水」がなければ人間は生きてゆけないのに,生活に必要のないダイヤモンドの価格は水よりもはるかに高い これは価格が絶対的な必要性ではなく、相対的な稀少性(限界効用)によって決まるからです
宝石や高級かつらのような贅沢品を「上級財」と呼びます 水や食糧などの日用品は、所得が上がるにつれて限界的な需要は減るが、上級財の需要は逆に増える こうした上級財は規制しないというのが経済政策の原則です
宝石やかつらが不足しても、生活に困る人はいないからだ 値段は需要が
あるならいくらでも高くして良いということです
貧しい時は生きるのが精いっぱいだが衣食住が満たされると上級財(宝石、かつら、高級外車等)への需要が高まりさらには「環境」や「健康」や「安全」などの商品化しにくいものまでほしがるようになっています
「水とダイヤモンド」のパラドックスと言われるように価格は状況によっても変化します
灼熱の砂漠で一人遭難した事を想像してみてください そうもしかして誰かに遭遇したらあなたは身に付けていたダイヤの指輪と水を交換するでしょう
美容室に限らず価格設定は難しいです 限界効用がはっきりしないのです
うちの店は特に価格を安くしたり広告を出す事はほとんどありません その是非は別としてうちの客層は幅広いです 学生、フリーターからおばあちゃんまで 下北沢の近辺は夢を求めて上京し小さなアパートに住んでる若者いっぱいいます また世田谷の高級住宅街なのでお金持ちのお客さまたくさんいます 本当は美容料金を所得に応じて源泉徴収税額表みたいに決められたらいいなと思う時あります
フリーターの方 財布の中から小銭かき集めてお金払う方もいます おしゃれにはかなり興味あるみたいですが、なかなか美容室には行く事ができません 本当は彼等から下北沢のたこ焼きぐらいのお金でカットしてもいいと思ってるんですが、その料金だけでは当然経営が成り立ちません
以前、若貴ブームで大相撲が流行っていた時、千代の富士が引退しました
知り合いの美容室オーナーさんはたまたまお客さんに後援会の人がいたので
引退パーティーに頼んで招待してもらいました そのオーナーさん「パーティーだから2.3万円ぐらい、いやホテルオークラだから5万円だ」とおもいホテルにタキシードきて行きました
その方レセプションでびっくり 引退パーティーのご祝儀袋は皆立つほどに分厚くどうみても100万円以上 美容室のオーナーは顔真っ青になりレセプションの人にお金を忘れたといい後ほど50万円ほど振込んだそうです
後日後援会のお客さまが来店されると紹介を望んでたのでご祝儀の相場を
当然知ってたと思ってたそうです 私にはわからない世界です
うちのお客さまでたまたまその引退パーティーの事を話したら
お客様「私もあれ行ったわ」
オカムラ「あの 大変聞きづらいのですがご祝儀はいかほど?」
お客様「300万ぐらいよ」
うひゃー この方からは次からカット料金¥52万5千円にしよう
できない くっ